-
Posted By 吉川衆平
-
-
Comments 0
顧客情報や案件状況の管理など、kintoneで顧客・案件管理を行う場合は、kintoneの使いやすくする為のポイントを踏まえた構成(型)にそってアプリを作成することがおすすめです。
構成にそって作ると、使いやすくなるだけでなく、自社用にカスタマイズしやすいアプリになります。
そこで本記事では、kintoneで顧客管理の仕組みを作る場合の基本的な構成をご紹介します。
- はじめてkintoneアプリを作成する
- 複数人で運用しているため、アプリの質にムラがある(作成のルールがない)
- せっかくアプリを作ったのに、使われてない
このような課題をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
■kintone監修:kintoneエバンジェリスト 安藤光昭
ビットリバーがわかる3点セット(会社概要・支援実績・サービスの特徴)をフォーム入力後、ダウンロードできます。
目次
ユーザー第一なアプリとは?
業務の効率化を目的とした顧客・案件管理では、シンプルさが重要です。
そもそもシンプルとは、ユーザーが欲しい情報が見つけやすいように、アプリのフォーム画面や一覧画面を最適化することをいっています。
より多くの情報を届けようと、フィールドをたくさんアプリに盛り込んだり、アプリを量産するのは注意しましょう。ユーザーにとって有用で、使いやすいアプリであるか?が重要です。
ここでの「ユーザー」とは、あなたが作ったkintoneから何かしらの情報が欲しい人や目的を達成したい人のことです。
使いやすいkintoneの特徴
使いやすいkintoneには、以下の特徴があります。
- 直感的に操作できる
- 不要なフィールドがない
- 欲しい情報が、欲しいタイミングで、手に入る
私たちは、kintoneで顧客管理や会員管理を構築する際の対策として、具体的に次のような提案をしています。
- ユーザーがいつ、どのような情報が欲しいのかをヒアリングし、これらの情報をkintoneの目立つ場所(ポータル画面や、アプリの上部)など、わかりやすい場所に配置。
- 営業、事務、製造など欲しい情報が異なるユーザーがkintoneを使う場合、各部署ごとにスペースを分けて情報を格納する。これにより、各ユーザーに最適な情報の見せ方を実現できます。
ユーザーを第一に考えたアプリとは、フォーム内容だけではありません。
顧客管理アプリの場合、分かりやすいフォームはもちろん、欲しい情報を得た後のアクションへの導線をシームレスに整えてあげることも大切です。
業務単位でアプリを分けることもおすすめです。
顧客・案件管理の基本的な構成
基本的な顧客・案件管理では、右表のようなアプリ構成になっています。
それぞれの要素を解説します。
顧客マスタ
顧客マスタは、他アプリからの情報参照元になる役割があります。
会社名や電話番号などの基本情報はもちろん、他アプリを使う時に欲しい情報を入れるとよいです。
顧客IDは、必ず含めましょう。そして、必須項目、重複禁止に設定してください。一度入力したIDが後から変わるとアプリ間のデータの関連性が崩れます。フィールドのアクセス権やレコードアクセス権で制御しましょう。
ここでポイントになるのは、関連レコードです。顧客マスタを開いた時に、案件情報や活動履歴など、対象顧客に付随する情報が1画面で見えるよう整えましょう。
ここは、「シンプル」にする為のベースとなる要素になります。
商品マスタ
案件作成時の入力作業効率化、入力ミス防止の観点で、商品ID、商品名、単価は必ず含めましょう。必要に応じて商品分類などを持たせておくことで、分析時に役立ちます。
案件アプリ
案件アプリには、重要な設定が多くあります。
プロセス管理
「プロセス管理」とは、kintoneでワークフローを行う為の機能です。
kintoneヘルプページでは以下のように記載されています。設定方法の説明もありますので、使った事がない方はぜひ読んでください。
複数のユーザーでレコードの編集や確認をするためのプロセスを設定できます。
申請の承認や稟議の決裁をアプリで管理して、ワークフローのように使うことも可能です。
作業タスク管理やクレーム処理など複数のユーザーで作業するタスクも管理できます。
出典:プロセス管理でできること
営業、製造、事務といった部署間を跨ぐワークフローを設定し、作業者とステータスを可視化できます。
アプリアクション
アプリアクションを利用すると、指定したアプリにレコードのデータを転記できます。
入力作業の簡略化と入力ミスの防止ができる、とても便利な機能です。
活動履歴アプリ
活動履歴アプリは、会社の資産になる情報を蓄積する役割があります。
「誰が・いつ・何をしたか?」を可視化させることで、顧客からの問合せ時や業務引継ぎ時に役立ちます。紙の日報を廃止して、顧客データと紐づけた活動履歴の運用がお勧めです。
使いやすいkintoneの基本
使いやすいkintoneには、以下の特徴があります。
- 直感的に操作できる
- 不要なフィールドがない
- 欲しい情報が、欲しいタイミングで、手に入る
アプリは次のような要素で作成します。
フォーム画面
フィールド名は具体的にしてあげる
フィールド名は、簡潔にそのフィールドの意味を表すことが大切です。「備考」や「メモ」などのような、抽象的な言葉は使わないようにしましょう。
ひと通りフィールド名を決めたあとに、ユーザーに相談しながらフィールド名を考え直していく方法がおすすめです。
入力作業は必要最低限にしてあげる
文字を入力することは、想像以上にユーザー負担が大きいです。
ラジオボタンやチェックボックスにできるものは、置き換えて行きましょう。
もし、入力する意味がない(使っていない)フィールドがある場合、整理してあげましょう。
一覧画面
使いやすい一覧画面にする為に、「誰が、いつ、どんな情報を見たいのか?」という点をチェックしましょう。
自分が担当者になっているレコードだけが表示される「自分用の一覧」も作成できます。複数人でアプリを使っている場合でも、自分が関係するレコードをすばやく確認できて便利です。
まとめ
使いやすいkintoneにする為にはシンプルさが重要ですが、主観だけで進めて行くのは賢明とはいえません。
まずはユーザーと相談をしながら改善をすすめていきましょう。
ビットリバーではこれまでの実績にもとづき、顧客・案件管理に特化したkintone構築やカスタマイズなどのご支援をしています。顧客・案件管理で課題を感じている方はお気軽にご相談ください。
【関連記事】